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意外と知らない粉末造形の世界。メリットもご紹介

3Dプリント 粉末造形

意外と知らない粉末造形の世界。メリットもご紹介

粉末造形とは

粉末造形という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは、パウダー状の微粒子素材を高温に熱して、高出力レーザーを用いて焼結し、積層して形を作り上げる技術です。材料の主成分はナイロンでできており、強度・耐久性に優れ、さまざまな企業の製品の試験モデルや組み付け確認の際に使われる部品を作るために使われます。
おもに、この技術で作られる製品は強靭な素材で作られていることもあり、強度や耐久性に優れているため、形状確認や営業用のサンプル、加工用マスター、評価実験用、機械部品などに利用され、航空や自動車などの精密なもののサンプルとしても使われるだけでなく、量産パーツにも採用されています。具体的には、形状の確認用試作モデルや営業用プレゼンテーション用のモデル、あるいは3Dデータチェックモデルなどのデザイン性をチェックする用途、機能確認や性能確認、実装確認用に強度を確かめたり、部品を組み込んだ際のフィット感を確かめたりする用途として使われたりするのです。工業製品の開発においては、強度がとても大切なポイントになります。この技術で作られる製品はとても強靭な耐久度を持っているため、本来折れやすい用途で使われる部品であっても、強く折れずに試作、試用を行うことができるのです。粉末造形という新しい技術が開発されたことで、時間短縮とコスト削減が望めるようになり、更なる技術の発展が期待できるようになったのです。

利点について

企業の製品開発に欠かせない技術の粉末造形は、粉末の微粒子素材を、レーザーを用いて焼結させて積層し、形を作る技術のことです。この技術では、おもにデザインの形状確認用モデルやプレゼンテーションに使う製品モデル、3Dデータが正しいかを確認するための試作モデル、他にも製品開発のために試用される機能確認用のモデル、大量生産するための金型を制作する前の金型と同じモデルを試作するなど、さまざまな用途に使われています。今まで、これらの試作モデルはコンピューターを用いて製品の外観内観のデザインを作っていたのですが、この場合だと現実での製品の見た目、手触りや質感、重さなどはわかりませんでした。
さまざまな技術が進んだことにより、コンピューター上でしか実現しなかった3Dでの試作モデルが、実際に3Dプリンターやこの粉末造形の技術によりデータを現実にアウトプットし、より確かな手触り、質感、組み立てた際の部品の動きなどを確認するためのモデルタイプを作ることに成功したのです。この粉末造形という技術は、試作品を作るための期間を短縮する必要性があったことから、さまざまな技術スペックを向上させ、製品開発の時間がとても短期間になったことから、開発されたものです。
現在の日本では、おもに光硬化樹脂を用いてモデルを作る場合が多かったのですが、この技術が開発されてからは、コストパフォーマンスのよさと強靭な耐久性、短時間で制作できることから粉末造形で部品を製造することに対してとても高い期待が持たれ、さまざまな企業がこの技術を用いた製品の開発を行っているのが現状です。特に自動車メーカーにおいては、粉末造形を用いた試作評価が広く定着しております。

制作造形での制作

製品開発においてとても重要な役割を担うこの技術ですが、企業で作られる製品の試作品や、モデルタイプを作ることが現在の製品制作の主流となってきています。作れる製品は、おもにデザインをチェックするためのモデル、金型の試作モデルなどさまざまな用途に用いられています。では、これらの製品はどのように作られるのでしょうか。
粉末造形では、まず、コンピューターで作った3Dデータを薄くスライスしたデータにし、それを元データとしてパウダー状の微粒子素材をレーザーで焼結し、積み重ねるように積層、形を作っていくのです。この技術を用いた場合、とても細かい造形を形作ることもでき、とてもデザイン性の高い製品の試作品も作ることが可能なのです。今までの技術では形状の確認しかできなかったが、マスターモデルや機能モデルとしての試作もできるようになったというのがとても大きな進歩であり、この技術の素晴らしい部分であると言われています。
さらに、この粉末造形の技術で使われる素材はおもに樹脂系素材と呼ばれるナイロンを使用するのですが、特徴は耐熱性が高く、耐久性に優れています。また、高靱性や耐薬品性なども有しているので、さまざまな用途に使用される製品を試作することができるのです。
以上のことから、コストパフォーマンスに優れ、短期間での制作が可能である上に粉末造形のとても高い機能性や耐久性などに大変期待が寄せられた結果、さまざまな企業がこの技術を用いて、製品のデザインチェック用モデルや試作モデルを作るようになっているのが現状になっています。

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