これからの時代に必要なものづくりを考えるSOLIZEテクノロジーラボ

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SOLIZEテクノロジーラボ(略称:STL)は、SOLIZEの長期ビジョンに基づく調査研究活動を担っています。
地球環境や人間社会のさまざまな課題が顕在化し、人々の価値観が大きく変わろうとしている中で、ものづくりはどうあるべきか。
私たちは、これからの価値を生み出すものづくりを探求しています。

目指していること

本質的に美しいものづくり

SOLIZEの使命にある「本質的に美しいものづくり」の実現を主導していくことが私たちの役割です。
目指しているのは地球環境や地域社会、作り手と使い手といった製品を取り巻く関係者との均整の取れた美しさを実現するものづくり。
人が美しいと感じるその感性を大事に、これからのものづくりの価値創造を考えています。

階層的な資源循環

ものづくりが資源を消費し続けることは環境問題の要因となるだけではなく、これからは経済合理性も失っていくことになりそうです。 いかに資源を有効に活用していくかを考えた時、産業の垣根を越えた資源循環、メーカー自身の資源有効利用の取り組み、そして地域社会での循環利用の3つの階層が必要であると考えています。 SOLIZEテクノロジーラボでは、メーカー品も活用しながら「地域循環のものづくり」をメインテーマに研究開発に取り組んでいます。

少量生産・長期利用への転換

100%の資源循環や環境負荷がゼロの循環は実現困難なため、作る量を抑え、製品や部材を長く使うことも重要です。
ただしこれまでと同じような作り方では実現できないでしょう。
今の工業製品は大量生産を前提とした設計がされているため、発想を広げて設計や製造の方法を考えることが必要であると考えます。
作り手や使い手との関わり方の変容も視野に入ってきます。

未解決の課題の解決、新たな価値

新たなものづくりが社会に広まるには、環境面の持続可能性を考慮するだけではなく、新たなユーザー価値の提供も必要であると考えています。
これまで未解決の課題解決ができる、もしくは新たな価値や意味を持つプロダクトを作れるかを探求しています。

取り組みテーマ

地域循環のものづくり 1地域資源の活用

地域の中で資源を循環利用するものづくりの手法を「地域循環のものづくり」として開発を進めています。その一つのアプローチとして、各地域にある固有の資源の活用を検討しています。
現在は木材や竹などの生物資源を使い、デジタルものづくりの技術を活用することで身近な道具を作れるようにする手法の開発を進めています。

地域循環のものづくり 2汎用部品の活用

ユーザーが欲しいのは製品自体ではなくその機能であるという考え方があります。そうであれば、専用設計の部品をなるべく使わず、さまざまな機能を汎用的に使える部品の組み合わせで発揮できれば、効率的な資源利用につながると考えています。
汎用部品を部品リユースしながら活用し、さまざまな製品を提供可能な設計と製造の手法を開発しています。

3Dプリンターによる
プラスチック循環

さまざまな種類があり、さまざまに利用されるプラスチックを捨てずに再利用することの社会的な要請が高まっています。
SOLIZEが培ってきた3Dプリンターの活用技術を活かしてプラスチックの循環利用の方法やアプリケーションの開発を進めています。

大学との連携

早稲田大学 創造理工学部
経営システム工学科

早稲田大学の福重 真一先生からライフサイクルエンジニアリングや環境配慮設計を教授いただき、SOLIZEのエンジニアのスキルアップにつなげています。
また、ライフサイクルシミュレーションを活用した地域循環ものづくりの有効性を確認する共同研究も行っています。

武蔵野美術大学 造形学部
空間演出デザイン学科

武蔵野美術大学 鈴木 康広先生のゼミの授業への登壇や、3Dプリンターを活用した製作に協力しています。
学生の皆さんにデジタルものづくりの技術を学んでいただくとともに、何気ない物や経験から新たな意味を見出す先生や学生の皆さんとのコラボレーションで、これからのものづくりのヒントを得ています。

加盟団体

SOLIZEテクノロジーラボは、以下の団体に参加して循環型社会の形成に向けた産官学の連携を推進しています。

  • 早稲田大学 循環バリューチェーンコンソーシアム
  • 精密工学会 ライフサイクルエンジニアリング専門委員会
  • 慶應義塾大学 SFC 研究所 デジタル駆動超資源循環参加型社会共創コンソーシアム
  • LCA活用推進コンソーシアム