SOLIZE株式会社

COLUMN技術コラム

[No.49] 製品設計開発業務へのRPA導入の課題②

2020.04.15

3Dソリューション

働き方改革が叫ばれ業務効率化が求められる昨今、製品設計開発現場におけるルーティンワークの業務効率化が課題となっています。RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用により、人の業務手順を記録・再生し、プログラミングなしに定型業務や反復作業をパソコン内のロボットに作業させ、自動化を実現することが可能です。これにより課題は解決できると思われがちですが、現実はそう簡単にはいきません。本コラムでは、一般的なRPAを製品設計開発現場に導入する際の課題を、具体例を交えて紹介します。

RPAの開発以前に解決すべき課題とは

業務自動化ツールとして注目を集めるRPA。「だれでも簡単に自動化できる」ことが大きな特徴で、プログラミング言語などの専門知識を必要とせず、現場業務の担当者自身で自動化できます。

処理(プロセス)を並べていくだけで自動化ができる…? Fig.1 処理(プロセス)を並べていくだけで自動化ができる…?

確かに、銀行などの金融機関や自治体などにおける、経理処理や事務処理のような業務では、業務が一定のルールに従って繰り返し行われる、もしくはワークフローが標準化されていることにより、RPAが導入し易く、成果を挙げている導入事例もあります。

一方、SOLIZEが関わる製品設計開発業務での実態はどうでしょうか。RPAの導入が効果を発揮するどころか、それ以前の問題で、RPAを導入することで何が可能になるのか、どう活用すればよいのかわからない、といったご相談を多数いただきます。これには大きく3つの要因が考えられます。

  • 現状の業務に追われ、業務の担当者自身がRPA開発をする工数を割けない
  • 汎用性を持たせるには、フローチャートを構築するなどのプログラミングの知識が必要である
  • どの業務が自動化できるかの業務選定が困難であり、現状の業務プロセスを変更したくない

あまりにも製品設計開発部門に負荷が集中しすぎる現状

多くの製品開発現場では、技術的に“設計している”という作業に加えて、会議、出張のような調整業務、情報検索、資料作成、データ入力など、付帯的な業務もかなりの比率で存在しています。中には、先に挙げた3つの要因の他、本来はエンジニアが実施しなくてもよい業務も存在しています。たとえば取扱説明書の作成などは、他部門が作成した内容で問題ないかを、エンジニアしか知り得ない詳細部分のみ設計部門が確認すればよいのですが、エンジニアが自ら作成するというケースが多々あります。結果として、製品設計開発部門に負荷が集中している現状があります。このように、現状の業務が逼迫する中、さらにRPA開発も行うことは、不可能と言わざるを得ません。

しかし、働き方改革に関連する法が整備され、労働生産性を改善することが求められており、業務効率化の検討がますます活発になってきています。

多くの業務と効率化検討がエンジニアにのしかかる現状 Fig.2 多くの業務と効率化検討がエンジニアにのしかかる現状

このような課題に対しては、製品開発現場における業務改善の知見があり、業務の棚卸しから導入/展開のスケジュール策定、運用ルール/ガイドラインの整備、製品開発業務ならではのCADやPLMとの連携を考慮したRPA開発、これらを包括して支援するソリューションを選ぶことが必要です。

参考

ビジネス+ITウェブサイト:10分で理解する「RPA」、今求められるRPA人材の教科書(2019.11.12)

日経ビジネス電子版:全社展開を阻む「RPAあるある」原因と解決のポイントとは(2019秋)

日経XTECHウェブサイト:疲弊する設計部門を救え!設計者の負荷の減らし方(2019.9.13)

厚生労働省ウェブサイト:「働き方改革」の実現に向けて

SOLIZEの3DエンジニアリングRPAソリューション

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