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期待を超える価値を創り続ける
AMサービスビューロー部 製造課 品質管理グループ:中村(玲)
AMサービスビューロー部 営業課:児玉
AMプロダクション部 AMプロダクション推進課 製造グループ:井上
AMサービスビューロー部 製造課 設計製造グループ:山口
AMサービスビューロー部 製造課 設計製造グループ:中村(満)
※各社員の所属は取材当時のものです
Q1 とある検査用治具の、打ち合わせから納品まで
児玉 今回のケースでは、お客さまから3Dデータを受取った後、はじめに井上さんに相談しています。初めての案件だったので、社内の検査治具に詳しい人からレクチャーを受けてもらい、設計をお願いしました。
井上 中村(満)さんがモデリングした簡易モデルをもとに設計しました。当初課題は「精度」で、軽量化や形状については山口さんにおまかせでした。3Dデータチェック(測定)を10回位繰り返して仕様を詰めていきました。
中村(満) 仕様を詰めていく中、途中で何度かお客さまと打ち合わせをしてたよね。
井上 1/2スケールモデルを作って合成感を確認いただきました。3Dデータを立体化して実際手に取って確認してもらえるのが、3Dプリント最大の特徴ですよね。切削等ではできない良さ。実際見て触って確認してもらうとお客さまはイメージがつきやすいから、大きな判断材料になっていると思います。
児玉 たしかに、スケールモデルを触って確認いただいて、ほぼいける雰囲気になりました。
Q2 プロの仕事・SOLIZEで働く醍醐味は?
中村(玲) 1/2スケールモデルは加工せず素材(3Dプリントしたのみのもの)だけで確認してもらったの?
児玉 そうです、形と強度の確認のためのものでしたから。それを作り込むまで山口さん、井上さんにたくさんやりとりしてもらってましたよね。
井上 ピン形状とか、ピンを刺すところとか。
山口 ありましたね。ハンドルの可動が一番苦労したかも。
児玉 今回の場合は、井上さんに形状(3Dデータ)を確認いただいて構想してもらってから山口さんにモデリングをお願いする流れがベストなパターンでした。(モデリング→設計の流れもあります。ケースバイケースです。)
井上 先ほど児玉さんがお話ししていた通り、社内にいる他部署のプロフェッショナルにアドバイスをもらい、自分の3Dプリントの知識を踏まえて仕様に落とし込んでいきました。大変でしたが色々勉強になり面白かったです。3Dプリンターでモノを作っているだけではこういう仕事は入ってこないので、そこがSOLIZEで働く一つの醍醐味になると思います。
児玉 お客さまの3Dデータをそのまま3Dプリントするのではなく、3Dプリンターを使っていかによりよいものづくりの提案をするか、というのがSOLIZEの特徴ですもんね。
Q3 探究心と反省点、今後の課題は?
中村(玲) 今回の件で言うと若干「3Dプリンターを使って…」というところに拘り過ぎた部分があるかもしれないけど、お客さまの希望が、将来的には3Dプリンターで作りたい、というのがありましたよね。
児玉 そうですね、「3Dプリンターがあればどこでも治具が作れる」というのが最終的な目標でした。
井上 3Dプリントでどこまでできるか、を追究したところもありました。
山口 加工しなかったモノ(3Dプリントしただけのもの)はどうでした?
児玉 精度的には悪くなかったです。
中村(満) 3Dプリントまでは良かったけど、次の人に「加工基準」をきちんと伝えられてなかったのが今回の反省点だね。
中村(玲) そうですね、検査担当者にきちんとモノの目的を伝えらていなかったのも反省点だと思ってます。もしかしたらまた違った測定方法があったかもしれない、あるいは計作用治具の製作など選択肢があったかもしれない。
児玉 反省点はたくさんありますが、やはり現場に行って、モノを見て理解しながら話をするのとしないのとでは違いますしね。加工せず使える精度を出す、さらなる軽量化(現行の半分位)。この2点が今後の課題です。
Q4 これまでの中で一番印象的だった仕事は?
井上 ある風洞試験モデルの製作で、お客さまとのメールが100件を超えてリメールができなくなったことがありました。
中村(玲) あのやりとりは、周りの人は誰もついていけてなかったよね。
井上 光造形と粉末造形両方での製作で、途中で差し換えになった3Dデータが大きく変わっていたりと、内容盛りだくさんでした。
児玉
入社したての頃の話ですが、リアコンビのハウジングとフロントグリルを3台ずつ、というデザイン案件を受注した時のことです。粉末造形品のGFにアルミ蒸着をするという案件でした。
フロントグリルの分割のラインが出てしまって、アルミ蒸着をしたらそれがさらに目立ってしまう…というモノを作ってしまったんです。当時、接着部分に対するノウハウがなかったんですね。それを何とか解決した、という思い出の仕事…狙っていたデザイン部門を開拓でき、初めて大きな仕事を成し遂げたという意味で印象的だった仕事といえますかね。
山口 あるマニアックなバイクの模型製作の時のことです。マニア向けなので細部へのこだわりが強くて、1年以上かけてデータ修正しました。印象的な仕事ですね。量産用なので金型を意識しながら3Dデータを作っていきました。担当者のマニアぶりもすごかったです。
中村(満) 試作(SOLIZEで3Dプリント)もして、エンジンだけ一度展示会で飾らせてもらったよね。
中村(玲)
ベント(車のエアコンの吹き出し口)を光造形で製作した時のことです。お客さまの要求が厳しくて。羽が滑らかに動くように…これを「トルク感」というらしいんですけど、何度も言われて。
しきりにこのトルク感を追い求めて試行錯誤していたのを覚えています。
中村(満) 「印象的だった仕事」と聞かれて「苦労を乗り越えたエピソード」ばかり出てくるっていうのは、やりがいがあって成長した自分を感じてるということだね。
児玉 初めての仕事、やりきった仕事、っていうのは印象深いですよね。
Q5 今後の目標は?
中村(玲) 新人教育の充実。それと後は移転を機に「5S」の徹底をさらに強化していこうと力を入れているところです。
山口 工数削減。単純作業を自動化して、モデリング時間を減らしたいです。
児玉 「挑み」「紡ぎ」「やりきる」にあてはめて表現すると、これまで3Dプリントで作っていなかった領域にチャレンジし、3Dプリントの活用枠を広げる。各拠点の社員と連携して成長していく。やりきって売上げを達成する。
井上 短期的な目標でいうと、基本的な業務のマニュアルを作るなどして判りやすい基準を構築し、新人教育の充実を図ること。長期的には、お客さまが望む以上のものを提案することです。「こんなのがあったらいいね」とお客さまが思っていることを提案できるくらいでないと、ものづくりの会社としては生きていけないので。
自分達の技術とお客さまのニーズをマッチングさせること。難易度の高い仕事をやりきる、という事を積重ねていけたら良いと思っています。新しい技術を追究して今までにないようなものづくりをしていきたいです。
Q6 どんな人と働きたい?
山口
難しいことにチャレンジしてくれる人がいいです。
やったことないようなことに対して、自ら進んで行動してくれるような。
中村(玲) あきらめない心を持っている人。
井上 チャレンジを楽しめる人。失敗を恐れず、それをステップアップの材料にできる人がいいです。
児玉 逃げない人。前向きな人。元気な人。