SOLIZE株式会社

COLUMN技術コラム

粉末造形が可能な3Dプリンターを導入しよう

3Dプリンター 粉末造形

粉末造形が可能な3Dプリンターを導入しよう

粉末造形ができる3Dプリンターが使われている分野

近年、3Dプリンターという言葉をよく耳にします。これはおもにものづくりの現場で注目を集めている設備で、テレビなどで特集されるようなこともある最新鋭の技術です。立体物をスキャンし、樹脂などでそのとおりに形を成形することができるというもので、試作品の製作、パーツの組み合わせなど細かい点の確認など幅広い内容で利用されます。紙やネット上のデータだけではなく実際に組み合わせられ、立体で見ることができるためイメージもしやすいという利点があります。

ものづくりの現場はもちろんのこと、建築分野や医療分野、さらには教育関連の分野でも使用されます。建築分野は広義的にものづくりと同様で、建築物の構造を確認することができます。医療の分野では臓器や骨などを3Dで整形します。写真などでしか見ることのできない部分を可視化し、実際に形作ることで、患者さんや家族への説明の際、さらに治療のシミュレーションなどにも使用することが可能です。

このように広く使用されている3Dプリンターですが、導入には取扱業者に依頼をして購入する、もしくはオペレーティングリースするという2つの方法があります。最新の技術であるために導入にも相応の費用が必要なため、どの程度使用するのかといったコスト面を十分に検討したうえで導入することが重要です。

何度も使用する場合は購入を、ある程度使用回数などが限られることが予想され、できる限り費用を抑えたいという場合にはオペレーティングリースを選択しましょう。

3Dプリンターを使用するメリット

3Dプリンターはとっても色々な造形方法が可能なタイプが存在しており、おもに金属造形や粉末造形、光造形などがあります。その中でも粉末造形が最も使用される機会が多いものです。それぞれにメリットやデメリットがありますが、では3Dプリンターを導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

最もわかりやすい例としては開発期間を短縮させることができるという点があります。これは先にも簡単に述べたものづくりの現場や建築分野で使用される場合に魅力とされる部分で、試作品の作成などで使用します。データ上で開発をし、一旦3Dプリンターを使用して試作品を製作します。本来であれば試作品一つを作ることも時間や人手などのコストがかかります。また、試作品を作った時点で不具合があった場合、修正には数日から数週間かかる場合もあります。小さなミスが大きなロスに繋がる部分です。しかし、3Dプリンターを導入するに辺り、設計データ通りの立体物を正確に制作することが可能です。設計データにさえ問題がなければ短時間で試作品を作ることができ、機械が制作するため人手も最小限まで抑えられます。そのため、正確なデータを短期間で確実に制作することが可能となります。

さらに、機械を使用することで人件費などのコストを抑えることができます。もちろん3Dプリンター導入自体にはコストがかかります。しかし、試作品を人の手で時間をかけて製作する場合と比較するとかかる費用が明確になります。開発に多くの人員を必要としている場合はそれだけ人件費がかかり、万が一にも試作品でミスがあった場合はその分の材料費も加算されます。より精密な試作品を作成できること等を加味したうえでどちらがよりメリットが大きいかを判断すると良いでしょう。

試作品を製作するだけではなく、クライアント等への説明もスムーズにいきます。新商品をプレゼンテーションする際に、イラストなどの完成予想図だけではなく実際に形づくられた模型などがあればイメージもしやすく、受け入れられやすくなります。

3Dプリンターの導入は生産の現場だけではなく、営業などでも十分に役立つものなのです。

粉末造形の豆知識

3Dプリンターで最もよく使用されている粉末造形はレーザーを使用し、粉末状の材料を高温で熱することで溶融、凝固させ形作るものです。使用する材料はナイロンが多いため、耐久性にも優れていることが特徴です。粉末を積み上げていくような形で造形していくため多様な形に柔軟に対応することができ、より正確な形を作り上げることができます。強度も高く、衝撃に耐えうる素材であるため強度が必要な部品のデータを3Dにした場合もそのまま使用が可能というメリットから多くの企業で導入されています。また、短期間で造形することができるという点も特徴的です。手動で作り上げるよりも短期間で正確に作成できる点が3Dプリンターの大きな魅力です。

製作方法としては、まず設計図などをもとに3Dデータを作成します。これをSTLという3Dプリンター用のデータ形式に変換し、そこからさらに素材を積み上げるためのスライスデータを作成します。スライスデータが完成すればあとは造形機がそれを認識し、少しずつ形作りながら積み上げていきます。この時すぐに形ができあがっていくわけではなく、粉末状のパウダーの中で徐々に形作られていきます。そのため、できあがりはパウダーの中からモデルを取り出すこととなります。

固める部分はレーザーを使用してしっかりと固め、それ以外の部分にはパウダーを載せていくことでズレのない状態で造形が可能となるのが粉末造形という手法です。

関連コラム

30年間の信頼と実績 ~3Dプリンターで課題解決をサポート~

お見積り・
お問い合わせ
資料ダウンロード